ハッブル望遠鏡が捉えた「アインシュタイン・リング」とは?

ハッブル望遠鏡が捉えた宇宙の深部を覆う見事な「アインシュタイン・リング」とは? 天文・宇宙

重力は私達も日々体験している身近な力です。地上の物体が地面に落ちたり、地球が太陽の周りを回るのも重力の影響です。アインシュタインは相対性理論を提唱し、光でさえも重力によって曲げられてしまうことを予言しました。

これは、「重力レンズ効果」と呼ばれるもので、ハッブル宇宙望遠鏡1ハッブル宇宙望遠鏡は、グレートオブザバトリー計画の一環として1990年に打ち上げられた、地上約600km上空の軌道上を周回する宇宙望遠鏡である。最新の発表で、その様子が見事に再現されています。

重力レンズ効果とは?

恒星や銀河などが発する光が、途中にある天体などの重力によって曲げられたり、その結果として複数の経路を通過する光が集まるために明るく見えたりする現象です。

本来光はまっすぐに進みますが、下の図のように恒星や銀河の重力の影響を受けながら私たちの目に届きます。

重力レンズによって光が曲がる

下の画像では、美しく輝くリングと、そしてリングに沿って4つの光の点、輪の中には2つの光の点が確認できます。

アインシュタイン・リングとクエーカーの光点

この輪は「アインシュタイン・リング2「重力レンズ効果」によって見えるリング状の像」と呼ばれ、リング沿いとリングの中で6つの光の点が見えます。ただ、リング沿いの明るい4つの点は、4つの星があるのではなく、実際には1つです。リングの中にある2つの銀河と、その後ろにある1つの「クエーサー3宇宙で最も明るい部類の天体」です。

クエーサーからの光は、前景の2つの銀河の質量が非常に大きいため、この銀河のペアを中心に時空の重力的な湾曲が生じます。実際にはそのはるか向こうの中央に1つのクエーサーがありますが、光の湾曲によって銀河のペアが4つのクエーサーに囲まれているように見えます。

こんな感じ
実際の天体の配置

1つのクエーサーの光が2つの銀河の重力よって曲げられ光のリングの4つの光点として見える

Detecting Black Holes with Gravitational Microlensing

これは、宇宙の遠方と近方の両方を探るための非常に便利なものであることがわかりました。銀河のような十分な質量のあるものは、重力レンズとして機能します。それは、1つや2つの銀河のこともあれば、巨大な銀河団のこともあります。

この重力レンズを使えば、銀河や銀河団の重さを測ることや暗黒物質の発見やマッピングにも役立ちます。

身近なところでは、重力レンズによって、天の川銀河4私たちが住む銀河の中にある恒星質量のブラックホールなど、暗すぎて見えない物体を見つけることもできます。

Source:sciencealert and ESA

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