メラトニンを併用するとバンコマイシンによる腎不全が減少する

メラトニンを併用するとバンコマイシンによる腎不全が減少する健康

ラトガース・アーネスト・マリオ薬科大学の研究者らによる研究で、メラトニン1動物、植物、微生物に存在する内因性ホルモンであり、また化学的にN-アセチル-5-メトキシトリプタミン として知られる。が抗生物質バンコマイシンで治療を受けている人の腎不全を大幅に減少させることが分かりました。

この研究は、Antimicrobial Agents and Chemotherapy誌に掲載されたもので、バンコマイシンで治療を受けている303人の入院患者を調べたところ、メラトニンを投与された101人では、急性腎不全が63%減少したことがわかりました。

世界的に見ても、抗生物質の使用は、薬物による腎不全の主要な原因の一つであり、毎年1,330万件以上の症例が報告されています。

腎不全は、入院患者の死亡リスクを高めることにもつながります。入院患者の約25%は、さまざまな感染症に対する抗生物質による治療を受けている間に毒素が蓄積し、病院で死亡しています。

本研究の筆頭著者であるラトガース・アーネスト・マリオ薬科大学准教授のLuigi Brunetti准教授は、「これまでの研究で、バンコマイシンが酸化ストレスとミトコンドリア損傷によって腎障害を引き起こすことはわかっていましたが、メラトニンが腎のミトコンドリア機能を回復させることもわかっていましたので、今回の少人数の患者でこのような結果が得られたことは有望であり、より大きな治療法のブレークスルーにつながる可能性があります。」と述べています。

研究者らは、メラトニンが腎不全を軽減すると考えられる理由の1つとして、バンコマイシンを使用した患者が腎臓にダメージを与える細胞死や毒素の蓄積を引き起こす酸化ストレスを緩和する能力があることを挙げています。睡眠導入剤として一般的に使用されている天然のサプリメントであるメラトニンが、この腎機能を回復・修復し、体内の毒素を排出しやすくするのではないかと考えています。

急性腎不全は、多くの患者が回復する一方で、回復しない患者もいるため、入院患者の治療費が増加するという問題があります。また、抗生物質にリスクがないわけではないので、「念のため」ではなく、必要なときだけ使用するように注意しています。

今回の研究は、このような人間のデータを調査した初めてのものであり、研究者らは、より多くの広範な集団を対象とした更なる臨床研究を計画しています。

Brunetti氏は、「急性腎不全は何百万人もの人々に影響を与えているので、今回の結果がより大規模な集団研究への道を開くことを期待しています。」と述べています。

Published by Rutgers University. Thomas S. Hong et al, Renoprotective Effects of Melatonin against Vancomycin-Related Acute Kidney Injury in Hospitalized Patients: a Retrospective Cohort Study, Antimicrobial Agents and Chemotherapy (2021). DOI: 10.1128/aac.00462-21
タイトルとURLをコピーしました