動物の腸から0.01mmまで。コンドームの歴史

出来事や雑学

コンドームは何千年も前から存在していますが、1839年に加硫ゴム1ゴム系の原材料を加工する際に、弾性限界を大きくするために、硫黄などを加える工程のことである。 が発明される前は、コンドームの形も感触も全く異なっていました。動物の腸、リネン(亜麻布)、そしてべっ甲まで、人類は安全なセックスを求めてさまざまなものを試してきました。コンドームは私たちの長い歴史の中で重要な役割を果たしてきました。私たちの祖先がどんなものを使っていたのか見てみましょう。

遥か昔のコンドームの歴史

安全なセックスという考え方は、現代人のものではありません。私たちの多くは避妊のためにコンドームを使用します。私たちの祖先が最も心配していたのは、性感染症でした。メソポタミアの粘土板やエジプトのパピルスなどから、人々は古代から性病を意識していたことがわかります。それは神の呪いや天罰と考えることが多かったようです。

紀元前11千年前

最古のコンドーム使用例

正直よく分かりません©spafe

一番最初にコンドームの使用が示唆される一番古い記録は約1万1千年前の洞窟壁画にあります。その洞窟はレコンバレレスと呼ばれ、フランスのドルドーニュにあり、約13,000〜11,000年前にクロマニョンの人々が住んでいたとされています。
ただ諸説あり確定的とは言えません。

5,000年前

5,000年前、コンドームを使用していた人がいました。コンドームを使用したとされるのは、全知全能の神ゼウスの息子とされる、クレタ島のミノス王です。ミノス王は実在した可能性のある人物2クレタ島のクノッソス宮殿遺跡から世界最古の玉座とともに古文書が見つかり、その碑文の中にミヌテ、ミヌロジャという名前があったことから、ミノス王の実在を示すものではないかと言われている。で、ミノタウロスの迷宮を作ったことで有名です。しかし、ミノスは精液の中に「サソリや蛇」が含まれていると言われていました。神話によれば、彼の愛人たちが死んでしまうほどでした。

そこでミノスの妻はヤギの膀胱を使用し、ミノス王の精液が自分に害を及ぼさないように膣に入れたのです。ローマ帝国でも動物の膀胱がコンドームとして使われていたといいます。

1,000年前

1,000年前のコンドーム使用の証拠

古代エジプト人がコンドームを装着している様子が描かれています©spafe

一方、古代エジプトでは、階級に応じて異なる色に染められたリネンを使用していました。紀元前1000年頃はリネン鞘が一般的だったようです。

中世のコンドームの歴史

中世で使用された動物の腸を使用したコンドーム

動物の腸を使用したコンドーム©wikipedia

ローマ帝国の崩壊後、キリスト教が普及により、禁欲主義が提唱されました。しかしなかなかうまくいかず、性病が蔓延してしまったのです。キリスト教世界では、コンドームの使用率は非常に低いものでした。動物膜(腸や膀胱)がコンドームの素材として使われていたからかもしれません。

1985年、イングランドのウェスト・ミッドランズ地方にあるダドリー城で行われた発掘調査で、城内のトイレの内容物から、数個の動物膜製コンドームが確認されました。これは、中世以降のヨーロッパで動物膜製コンドームが使用されていた最古の物的証拠と考えられています。

Aine Collier氏の著書「The Humble Little Condom: A History」では、イスラム教徒やユダヤ教徒がコンドーム(またはその他の男性用避妊具)について書いたものをいくつか紹介しています。その中には、タール3有機物質の熱分解によって得られる、粘り気のある黒から褐色の油状の液体である。身近なところでは煙草のヤニで覆うとか、タマネギの汁に浸すとか、効果がないだけでなく、関係者全員が苦痛を感じるような提案が含まれています。

アジア圏の中国で使われていたものでは、油を塗った絹の紙や羊の腸などがあります。

15世紀以降のコンドームの歴史

1494年 梅毒の発生

1494年、梅毒が発生し、フランス軍は壊滅的な打撃を受けました。この病気はヨーロッパだけでなく、アジアにも広まり、中国でも大流行しました。

梅毒の流行によりコンドームは大きな進化を遂げました。

現在は梅毒は治る病気ですが、当時は「その膿疱はしばしば頭から膝まで体を覆い、人々の顔から肉が落ち、数ヶ月以内に死に至る 」とそれはそれは恐ろしい病気だったのです。※最近日本で梅毒が流行っている4梅毒の流行状況のそうなのでお気を付けください。単純に梅毒に対する危機意識が薄れているからだと思いますが。早期発見速治療が鉄則だそうです5参考

梅毒が猛威を振るっていた頃、ファロピウスという医師が、1594年に出版した『De Morbo Gallico』(フランスの病気)の中で、リネンの布を化学薬品に浸して乾燥させ、性交時に致命的な病気から守ることを提案しました。1100人の男性にこの器具を試したところ、その後、梅毒の陽性反応が出た人は一人もおらず、リネン製コンドームは比較的普及しました。

リネン製のコンドーム

リネン製のコンドーム©wikiquote

1666年 コンドンという言葉の最初の使用

今のコンドームを表す言葉として「コンドン」という言葉が初めて文書化されたのは、1666年にイギリスの出生率委員会が出生率の低下を報告し、その原因をコンドンにあると考えられたようです。当時世間ではコンドンと言っていたのでしょう。

当時コンドームは、動物の皮(膀胱や腸)やリネンに化学薬品を染み込ませて作られ、パブや市場、理髪店、薬屋などで販売されていたそうです。

この時代、コンドームは比較的高価であり、性教育も行われていなかったため、コンドームを使用するのは中流階級や上流階級に限られていたようです。

19世紀 ゴム製コンドームを発明

ゴム製のコンドームを開発したのはチャールズ・グッドイヤーという人物です。(タイヤのグッドイヤーとは直接の関係はありません。)

彼は元々引っ張ればすぐにちぎれてしまう不安定な天然ゴムを弾力性や伸縮性のある安定した製品に変えるということを研究していました。そして、1839年に弾力があり伸び縮み可能な加硫ゴムを発明しました。発明後、加硫ゴム製品としてゴム手袋やテントを販売していましたが、1855年に加硫ゴムを使用したコンドームを開発し、市場を席巻しました。

このゴム製のコンドームが売れた理由は、価格が安い、洗えば再利用が効く、頑丈だったからだそうです。最初のコンドームの厚さは2ミリで、腸や膀胱で作られた従来のコンドームほどアレが良くなかったようです。

一方その頃日本では

われら日本人には独自の性文化が発達し、亀の甲羅や動物の角などの硬い素材で作られることが多かったといいます。革製のものもあったそうです。

江戸時代の避妊具

江戸時代の避妊具@wellcomecollection

20世紀

1912年 フロムがセメントの浸漬技術を発明

ユリウス・フロム

ユリウス・フロム氏と販売されたコンドーム©spafe

ドイツの化学者兼発明家であるユリウス・フロム氏は、ガラス製の型をゴム液に浸す「セメント浸漬」というコンドーム製造技術を開発しました。これは、コンドームの大量生産を可能にする画期的な技術でした。

1919年 ラテックス製コンドームの発明

1919年はゴム製からラッテックス製への転換期の始まりでした。オハイオ州のフレデリック・キリアン氏
という人によって発明されました。ラテックス素材は、ゴムよりも薄く、劣化が少なく、比較的無臭であるため、コンドームの製造に理想的な素材でした。また、ラテックスはゴムよりも、早く、安く、製造することができ、大量生産につながりました。ここからラテックス製のコンドームは1990年代までリザーバーチップ(液溜め)や潤滑剤の導入など重ねながら進化していきます。

1979年 エイズウイルスの発見

1979年、カポジ肉腫やカリニ肺炎という珍しい疾患がアメリカ各地で報告されていました。この時期以降、世界中でエイズウイルスが流行していくこととなり、コンドームはエイズの蔓延を防ぐ方法として推奨されます。6参考

1994年 ポリウレタン製コンドームを開発

イギリスの大手コンドームメーカー「Durex社」は、伝統的なラテックス素材ではなくポリウレタンで作られたコンドームを開発、発売しました。ゴムより薄く、臭いが少なく、ゴムアレルギーの方も使用できる利点があります。

2009年 ポリイソプレン製コンドームを開発

ポリイソプレン製のコンドームが開発発売されました。ポリイソプレンは、医療手袋や哺乳瓶の乳首部分に使用されていたりと、柔らかさが売りです。ポリウレタンよりも伸縮性があり、より自然な感触のコンドームです。

2013年 サガミ メーカー 世界最薄0.01mmのコンドームを発売

サガミオリジナル 幸福の0.01mmコンドーム

コンドーム買うなら©サガミさんですよね

相模ゴム工業株式会社は0.01mmのコンドームで世界最薄記録を更新しました。ゴム特有のにおいが全くありませんなく、熱伝導性に優れ、肌のぬくもりを瞬時に伝えます!

2015年 オカモトゼロワン発売

オカモトゼロワン

コンドーム買うなら©オカモトさんですよね

2015年1月、オカモト株式会社が0.01mmコンドーム「オカモトゼロワン」を発売。驚くほどのやわらかさに加え、装着時の締め付け感がありません!

まとめ

太古の昔よりコンドームは存在していました。現在は避妊の方が重要視されていますが、元々は性病予防に重きが置かれていました。素材については古くはリネンや動物膜(腸や膀胱)が使われていましたが、時代が経つにつれ、ゴム、ラッテックス、ポリウレタン、ポリイソプレンとどんどん進化していきました。こんどはどんなコンドームができるのでしょう。薄さも遂に0.01mm。人間の性に対する貪欲さ。あなたもうすうす気づいているのではないでしょうか。

Source:ZME, spafe, SAGAMI, MUVS

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